2016年5月16日月曜日

日本人が海外大学・大学院に出願する際の第一の壁: TOEFL or IELTS

学位留学準備に際して、最初に思うのは「TOEFL(IELTS)めんどくせ〜」でしょう。
(そう感じなかった人はこの投稿を読む必要はないでしょう)

出願時に求められる試験のスコアレポートとして、一般にTOEFL or IELTS、アメリカ大学院へ出願する場合はGREがあります。GREは留学生だけでなく英語ネイティブも受験しないといけないので、今回はTOEFLとIETLSに話を絞ろうと思います。

TOEFLは主にアメリカへ留学する人がテストセンターのコンピュータで受験し、IELTSは主にイギリスやニュージーランド、オーストラリアへ留学する人がテストセンターで持参の鉛筆を使って受験します。ただし、近年ではアメリカでも非常に多くの大学・大学院がTOEFLだけでなくIELTSを受け入れています。

今回は実体験も踏まえて両者を比較するので、これから受験を検討している方は参考にしてみてください。

共通点
  • L(Listening), R(Reading), S(Speaking), W(Writing)の4セクション
  • 受験料が高い(どちらも2万円以上)
  • でも日本から学位留学する人は受験必須

TOEFLのメリット
  • 日本語で書かれている参考書が多い
  • 受験者も多いのでノウハウが共有されやすい
  • 試験会場が多い
  • 試験日直前でも空きがあれば受験申込ができる
  • 受験者のペースで試験の開始・進行ができる(当日の受付順で開始)
  • Wセクションでコピー・ペーストが使えるので編集しやすい

TOEFLのデメリット
  • 受験料の支払いが米ドルなので、円安・円高に影響される
  • 幅広い学術分野(例: 植物学、海洋学)の基礎専門用語が求められる
  • Rセクション以外の全セクションでリスニング能力が求められる
  • Sセクションはコンピュータに話しかけ、時間が来ると強制終了
  • 試験の進行が受験者ごとに異なるので、他の人がSセクションに入るとヘッドホン越しでもノイズが気になる
  • スコアに反映されないダミー問題が含まれていて、無駄に疲れる
    (ダミー問題は使い回しなので、何回か受験すれば気づくようになれる)
  • RL-SW間の休憩時間が10分しかなく、昼食も落ち着いて食べれない


IELTSのメリット
  • 日本では日本英検協会が受験を取り仕切っているので、受験料が外貨に影響されない
  • TOEFLほど幅広い分野の専門用語は覚えなくてもいい
  • ペーパー形式のため、問題用紙に書き込みができる
  • リスニング能力が求められるのはL, Sセクションのみ
  • Lセクションは書き取り形式なので、TOEFLほど内容の記憶は求められない
  • SセクションはFace to Faceの対人面接形式なので、ボディランゲージや聞き直しができてTOEFLより柔軟な対応をしてもらえるので、リラックスして試験に挑める
  • Sセクションが別日に設けられる場合もあるが、同日に行われる場合でも最低1時間弱は休憩できる
  • 試験の進行はSセクションを除いて、L, R, Wが全受験者同時に進行する
  • TOEFLのようなダミー問題は含まれていないので、試験時間も短い

IELTSのデメリット
  • 増えてきつつあるが、TOEFLに比べて日本語の参考書が少ない
  • 試験会場が少なめ
  • 基本的に5週間ほど前までに受験申込しなければならない
  • 受験申込の度にパスポートのコピーを郵送しなければならない
  • Rセクションの文章量がTOEFLより多め
  • Wセクションで文章を書き直したり、文章の途中に書き加えるに時間がかかる
  • Sセクションが別日に設けられる場合もあるので、1日で終えたい人はしんどいかも

結論として、これからTOEFL or IELTSを受験しようとしている人は、最初にまず1回ずつ両者を受験することを強くオススメします。
自分もTOEFLの勉強・受験を2年間続けましたが、自分には合わず(特にSセクション)、TOEFL iBTで70点程度が最高点でした。しかし、IELTSに切り替えて試験形式の把握して受けただけでもOverall Band Score(各セクションの平均を丸めたもの)で6.5 / 9.0をギリギリ取得できました。

アメリカの大学院の場合は、大学や専攻にも寄りますが最低でもTOELF iBTで80点、IELTSでOverall Band Score 6.5は入学要件として求められます。(トップスクールではTOEFL iBTで100点、IELTSのOverall Band Scoreで7.0が最低ラインの場合が多いですが。)出願予定の学校がどちらのテストスコアも受け入れている場合は、初期段階で両者を受験し自分に合ったテストを見つけることを自分や学位留学する友人の経験からも、強くオススメします。

今回はもう長くなってしまったので、役に立ちそうな教材などはまた後日投稿しようと思います。

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